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人口わずか5万人の群島
7月25日から始まるパリ・オリンピックに向けて、カルロス・オルテガ新監督のもと調整を続ける日本男子代表・彗星ジャパン。本番前の貴重なテストマッチとして、7月1、3日に東京・国立代々木競技場第一体育館で国際親善試合を行なう。この試合の対戦相手として来日するのが、今、世界から注目が集まっているフェロー諸島だ。
日本のハンドボールファンにとって、まだ世界選手権に出場したことがないフェロー諸島はなじみのないチームかもしれないが、彼らはヨーロッパ界で最も勢いのあるチームの1つで、実力をメキメキとつけてきている。“パリ”の1次リーグでヨーロッパ5ヵ国と戦う日本にとって、前哨戦にうってつけの相手だ。
今回は、来日するフェロー諸島がどのようなチームなのかを紹介する。
まずはフェロー諸島自体について詳しく見ていこう。
フェロー諸島は、ノルウェーとアイスランドの中間に浮かぶ18の島からなる群島で、面積は約1400km²(日本は約37万8000km²)。人口は約5万人と、日本(約1億2000万人)に比べて、かなり小さいのがよくわかる。
国内の産業は漁業が盛んだが、伝統的に生の食品をスーパーマーケットなどで販売しないため、鮮魚は店頭に並ばないという。魚は漁船から直接購入することが多いそうだ。
また、フェロー諸島はデンマークの自治領(独自の高度な自治を行なっている地域)のため、オリンピックに出場する際はデンマークの選手団に含まれる。
ちなみに、2019年から22年にフェロー諸島の首相を務めたバルズル・ア・シュタイグ・ニールセン氏は、ハンドボールの元フェロー諸島代表選手だ。
アンダーカテゴリーの躍進つなげてユーロに初出場
フェロー諸島連盟のIHF(国際ハンドボール連盟)加入は1974年。
国内のハンドボール人気は高く、施設も充実。静岡県静岡市と同程度の国土の中に、ハンドボールコートが作れる体育館が少なくとも19はあるそうだ。少し古いデータになってしまうが、2020年には人口の約5%に当たる約2600人がハンドボール選手として登録されており、人口1人あたりのハンドボール選手の数は世界一だった。
もちろん国内リーグもあり、2023-24シーズンは女子リーグのSTiFでデベス(旧姓・中村)桃子、大谷真央、栗本結佳が、ネイスティンで渋谷優衣がプレー。23-24シーズン限りで日本リーグ男子・琉球コラソンを退団した仲程海渡も、STiFなどに所属した経歴を持つなど、日本人選手の多くがフェロー諸島リーグで活躍してきた。